頭痛

病院で検査をして、内科的にも、脳外科的にも異常がないと診断され、病院のお薬で鎮痛している方向けのコースです。


目標は「頭痛薬を飲まなくてもいい状態」です。施術回数の目安は週1回、10回程度です。

 

まず中医の問診で、頭痛の原因を探ります。

次に頭痛のタイプに従って、施術します。

 

あわせてセルフケア方法をお伝えします。慢性的な頭痛は日々の生活習慣が重要になります。


中医鍼灸の頭痛


肝陽上亢(ストレス)

中医では、ストレスは「肝」に影響を及ぼします。ストレスで消耗すると「肝血」が減少することで虚熱と呼ばれる熱が発生します。熱は上に昇る性質がある為、頭に昇り頭痛の原因になります。

 

ストレスには、仕事や家事での過労、人間関係、引越や転職など環境の変化などがあります。イライラしやすいという特徴があります。



気血両虚(エネルギー不足)

中医では「脾胃(消化器官)」で食物の消化吸収がおこなわれ、気(エネルギー)や血をつくります。「脾胃」がうまく働かないと、気血が不足し、栄養やエネルギーが頭に昇っていかないので頭痛が発生します。

 

もともと胃腸が弱く食が細い方や、食欲不振になった方、長患いの方などがあります。イライラ症状はあまりありません。疲れやすい方が多いです。



痰飲(むくみによるもの)

こちらも「脾胃(消化器官)」が原因ですが、食の不摂生によるものです。ストレスでの過食、過度の飲酒、味が濃いもの・油濃いもの・お菓子等過食の飲食で「痰飲」と呼ばれるむくみができます。「痰飲」は体内のヘドロで、気血の流れを悪くします。頭に気血が昇らないことで頭痛が起こります。また「痰飲」は溜まると熱を生み、その熱が頭痛の原因にもなります。

 

「痰飲」の方の特徴は「重だるい」です。身体が重だるくて朝起きられない、湿度の高い日は身体が重いなどがあります。



瘀血(血流が悪い)

中医では、動かずその場にとどまった血を「瘀血」と呼びます。「瘀血」は栄養や酸素を運ばないだけでなく、老廃物を運び去るはたらきもありません。新鮮な血を頭に送れなくなったことによって頭痛が生じます。また「瘀血」自体が新鮮な血の流れを妨げて、頭痛の原因にもなります。

 

運動不足、姿勢の悪さなどによっておこります。刺すような痛みが特徴です。



その他の原因として外邪(風邪、寒さ、熱さ)、外傷によるもの、腎虚(加齢など)、胃火(不摂生で胃に熱が生じる)等もあります。各種の複合型もあります。